例年3月の第2日曜日に開催されるこの祭りは、秩父路に春を告げる祭りとして有名です。
山田の春祭りでは、屋台が2台と笠鉾1台が曳行され、上山田町会の所有する「荒木屋台(本組)」と、中山田町会が所有する「中山田屋台(山組)」と「大棚(おおだな)笠鉾(上組)」があります。2台の屋台は江戸時代後期に創建されたと伝わっており、秩父地方に数ある屋台の中でも比較的古い形態を残しているとされます。大棚笠鉾は明治初期の作といわれ、創建当時は、秩父でも他に類をみない五層の笠を携えた笠鉾であったと伝えられています。
これらはいずれも、昭和40年に市指定有形民俗文化財に指定されている貴重なものです。
山田の春祭りでは、いわゆる囃子手(はやして)のことを「若行(わかぎょう)」と呼びます。午後1時ごろ、「ホーリャーイ」と若行が威勢よく囃し立てながら笠鉾・屋台が順次境内を出て行くと、御輿とともに上山田方面へ進んでいきます。まだ白く雪化粧をした武甲山を背にし、勇壮な秩父屋台囃子を山田地区に響かせながら進む光景は、まさにこの祭りの醍醐味といえます。
(秩父市役所様ホームペジ/山田の春祭り より写真・文章を引用させていただきました)
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